「小さき花の音楽会 斎藤守也(fromレ・フレール)バリアフリー・ピアノコンサートwithタニケン」開催にあたり、演奏から企画・演出・運営等すべてをプロデュースする斎藤守也さんへインタビューをしました。
Q.バリアフリーコンサートを企画したきっかけは何ですか?
息子が障がいを持って生まれたことが、最初のきっかけです。
通院するなかで病院のロビーにあるピアノでボランティアスタッフさんなどが演奏されているのを見て、自分にも何かできないかと思うようになり、病院や特別支援学校などへ訪問して演奏をするという活動を始めました。活動を続けるなかで、僕自身が出向くだけでなく、子どもたちを招き入れるかたちのバリアフリーコンサートをやらないといけないと考えるようになりました。
障がいがある子どもを持つ親御さんのなかには、コンサートにはそもそも行けないと考えている方が多くいらっしゃいました。けれど現状は、もう少し我々が寄り添ってあげれば問題なく鑑賞ができる子どもたちがたくさんいるなと思っていました。
ただバリアフリーだというだけでなく、声や音を出しても大丈夫だよとか、音楽を届けるこちら側がアピールして、どのような方でも安心して楽しめる環境を整えたバリアフリーコンサートをやりたいと考え、2018年に横浜で初めて公演をしました。
訪問演奏も、コロナ禍でなかなかできなくなってしまいましたが、現在も続けています。
Q.「小さき花の音楽会」というタイトルの由来は何ですか?
オリジナル曲の「小さき花の詩」からとっています。この曲は、息子の障がいのことや訪問演奏の経験から書いたもので、この活動のテーマ曲になっています。
Q.タニケンさんとコラボすることになったきっかけは何ですか?
コンサートを始めた当初から、いつかゲストを呼びたいと考えていました。
ただゲストを呼ぶのであれば、同じような志を持つ人が良いと思っていて、そんなときにタニケンさんを紹介していただきました。タニケンさんは僕と同じように病院や施設等で積極的に訪問演奏をされていて、会って話してみるとすぐに意気投合しました。ゲストに呼ぶのはタニケンさんしかいない!と感じて、2019年からずっとゲストで来ていただいています。
Q.バリアフリーコンサートについて、今後こうしていきたいといった展望はありますか?
とにかく続けていくことが大事だと考えています。障がいを持つ子どもたちや親御さんのなかには、出かけるということがとてもハードルの高いような方もいます。一度行ったことがある慣れた場所なら安心して出かけられると思うので、一度開催したところでは定期的に開催していきたいです。
Q.最後に、ご来場いただくお客様へのメッセージをお願いします。
このコンサートは、物理的なバリアフリーだけではなく「心のバリアフリー」を大切にしています。様々な特性やバックボーンを持った方がいらっしゃるので、参加するお客様ご自身もまた、いつもよりちょっとだけ、周囲に思いやりをもって過ごしていただけると嬉しいです。
またピアノコンサートといっても堅苦しいものではなく、タニケンさんのギターや歌もあり、騒いではいけない・おとなしくするといった制限はありません。とにかくみんなで自由に音楽を楽しみましょう!
コロナになってからイベントや楽しみが減ってしまった方も多いのではないかと思います。
安心して楽しめる、思い出に残るコンサートをお届けしますので、ぜひご参加ください。