江戸時代から久居の産業を支える基盤となった”瓦”。現在では数少なくなった久居の瓦産業に光を当てて、久居の瓦の再構築とアートへの変換を試みました。
久居にかつてあった瓦産業や、町の中に現存する瓦屋根の上にある守り神である鍾馗(しょうき)からヒントを得て、鍾馗の一部(ひげ、刀、帽子など)を用いたデザインの木型を基に、地元の方と協力しながら作った、久居の土を用いた作品です。本展覧会では、約1ヵ月の滞在制作で制作した瓦作品によって構成された、架空の町を思わせるようなインスタレーション(立体的な展示空間)を展示します。展覧会後、これらの瓦を焼成し、津市久居の公共の場の建物への使用や市民への配布が予定され、瓦作りを通し町の人と共にその町の一部を築き上げます。
なお本展覧会は津市久居アルスプラザで二部構成として開催し、展覧会終了後に焼成され、改めて発表することを含めた三部構成となる予定です。
第一部では瓦で「町」を表し、第二部では瓦は「町」から「街」へと変わり、そして瓦の焼成後の第三部では「世界」へと、瓦の世界を見る視点や距離を変えてゆく試みを行います。
ダンスパフォーマンスは展示内容に伴い、「個」から「集団」、そして「世界」を表します。